照明

 

流し台の上の蛍光灯を蛍光灯型LEDに変えてみた。
元の蛍光灯のワット数より
若干低いワット数相当のものにしたのと、
LED特有の一方向にしか光が向かわないために、
なんとなーく暗っぽい気はする。
まあ、夜になってみないとなんとも判別できないが。

日本の住宅は(繁華街等もそうだが)
明るすぎるという指摘もある。
そのため睡眠障害が起こりやすい傾向があるそうだ。
私は睡眠障害ではないが、
たしかに蛍光灯の明かりはちょっと刺激が強い気はする。

一時期電球色の蛍光灯を探したことがあった。
どこにも売っていなかった。
これもどんな色でも作り出せるLEDならすでにもう売られている。

なにゆえ電球色の蛍光灯を探したかといえば、
料理の性質によって明かりを変えたほうが
見栄えが変わる、ということを文献で知ったからだ。

日本料理とフランス料理を例にとろう。

日本料理は拡散の料理である。
前菜、向付、造り、焼き物と
少量ずつが品数多く運ばれてくるのが日本料理。

一方フランス料理は集中の料理である。
日本におけるフランス料理といえば
オードブル・スープ・魚料理・肉料理というイメージだが、
これは日本流にアレンジされたコースで、
フランスではそんなコースを頼む人は滅多にいない。
(まれにその様なコースを出すところもあるが、
 それは日本の懐石料理に影響を受けている)
フランスでは前菜1品、メイン1品が普通で、
それでもかなりの量がある。
つまり集約された一皿を楽しむのがフランス料理なのだ。

おのずと照明もそれに合ったものになる。

フランス料理店は全体的にほの暗く、
テーブル上にキャンドルが灯されているイメージはないだろうか。

一方日本料理店は卓上に並ぶ様々な器に
まんべんなく光がいき渡るようになされているはずだ。

フランス人は会食者との会話に重点を置いているので
それに集中するような環境になっている。
日本料理は会食者との交流もさることながら、
室内の軸や生花を愛でたり、芸妓舞妓等の出し物を
楽しんだりする。

ところが日本の料理においてもほの暗い方がいいものもある。
例えば焼き鳥屋さんがあまりにも明るすぎると
落ち着いて飲めないのではないだろうか。
これも同伴者との会話がメインだからこそであろう。

そんな訳で(遠回りになったが)照明というのは
けっこう店においては重要なファクターなので、
電球色の蛍光灯を探していた。
今回取り付けたLEDの様子を確認して
変えていこうかと思っている。